それは、東北と日本中を笑顔でつなぐプロジェクト

釜石東中学校での1年3カ月に渡る授業をリポートします。

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  • 2019年3月5日

みなさんこんにちは!

岩手では、2019年に世界へ感謝を伝える活動#Thank You From KAMAISHIが展開されています。

もうすぐ三陸鉄道リアス線が全線開通(3月23日)。震災被害から8年を経て、三陸沿岸が1本のレールでつながります。さらに、ラグビーW杯が釜石で開かれます。

そこで、今回のリポートは、#Thank You From KAMAISHIの一環として2017年11月から2019年2月まで1年3カ月間に渡り、釜石市鵜住居町の釜石東中学校で行われた、三陸鉄道に関わるスマイルとうほくプロジェクト特別授業の模様をお伝えします。

 

釜石東中は、三陸鉄道・鵜住居駅と今秋開催されるラグビーW杯の舞台となる「釜石鵜住居復興スタジアム」の近くにある学校です。東日本大震災の津波で全壊し、高台に移転新築されました。

同校で行われた授業のテーマは、2019年に国内外から釜石に大勢の人が訪れる時、釜石がどんなまちになっていたいか?そして、釜石を訪れる方々に何を伝えたいか?ということでした。

三陸鉄道リアス線開通という出来事をきっかけに、この「正解のない問い」に対して、生徒たちがどんな答えを出したのか-。

以下、授業の様子を振り返ります。

 

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特別授業は2017年11月30日にスタートしました。

三陸鉄道の中村一郎社長らが講師を務め、三陸鉄道の成り立ち、被災から復興までの道のり、今後のプランなどについて説明がありました。

ゆるキャラの「さんてつくん」と「カマリン」と記念写真も撮りました。

 

12月に行われた2回目の授業では、ラグビーW杯に向けて活動している釜石市内の人たちから話しを聞きました。

そして、授業を通して生徒が感じたことから、方向性が徐々に定まってきました。

「三陸鉄道を利用する人や鵜住居駅に来た人たちに、復興支援への感謝を伝えること」

が活動の柱になりました。

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【鵜住居駅の愛称プロジェクト】

3回目の授業からは、三陸鉄道が公募する鵜住居駅の愛称を考えることに取り組みました。

プロのコピーライターを講師に招き、ネーミングの考え方から学びました。

「鵜住居の未来を思って考えた」「多くの人でにぎわうまちになればいい」など、さまざまな思いを込めたネーミング約220案を提出しました。

そして、釜石市での選考の結果、同校の3年生(当時)が考えた「トライステーション」が採用になりました。

※トライステーションの「トライ」は、ラグビーW杯、復興まちづくりへの「挑戦」、釜石に根付く郷土芸能「虎舞」を連想させる愛称です。

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【三陸鉄道・ラッピング車両デザイン】

2018年度の授業では、全校生徒でラッピング車両のデザインを考えました。

「ありがとう」の気持ちを世界に伝えるには、どんなデザインがよいか-。生徒にとっては難しい課題への挑戦でした。

その結果、車両デザインは一人一人が描いた「感謝を表す笑顔」の絵をつなげたデザインに決まりました。

また、世界各国の言葉で「ありがとう」を散りばめました。

ラッピング車両は3月24日にデビューします。

※授業の模様はこちらからご覧になれます。

 

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【鵜住居駅の愛称看板デザイン】

「トライステーション」の愛称看板デザインは、3年生が取り組みました。

6つの班に分かれてグループワークを重ね、看板のデザインコンセプトを考えました。

班ごとにプレゼンし、生徒による投票で「パッと見てハッピーになれる駅」、「全てを包み込む母なる海」の2案に決定。

コンセプトとデザイン案を基に、盛岡情報ビジネス専門学校の学生が看板を完成させました。

3年生の教室で、看板デザインのお披露目をしたときは、歓声と拍手が起きました。

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【鵜住居駅舎の壁面装飾デザイン】

駅舎の壁面デザインは、1、2年生が取り組みました。

班ごとに8枚のパネル(縦約1.8メートル×横約1メートル)を作り、後日駅舎に取り付けます。

絵を描く道具は、ラグビーW杯にちなんだ生徒手作りのラグビーボール型「消しゴムはんこ」。

3年生が考えた2つのデザインコンセプト「パッと見てハッピーになれる駅」、「全てを包み込む母なる海」をテーマに、釜石の「虎舞」、花、海の生き物などのモチーフを描きました。

大きな桜を描いた大胆な構図、豊かな海を表現したデザインなどに、講師の花王スタッフも感心していました。

8枚のパネルは、3年生が作った2つの愛称看板の下に4枚ずつ設置されます。

壁面デザインの授業の様子はこちらから。

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釜石東中の授業で取り組んだ4つのプロジェクト

▽鵜住居駅の愛称(2017年度)

▽三陸鉄道・ラッピング車両のデザイン(2018年度)

▽鵜住居駅の愛称看板デザイン(2018年度)

▽鵜住居駅舎の壁面装飾デザイン(2018年度)

の成果は全線開通翌日の3月24日、いよいよお披露目!その日が待ち遠しいです!

(スマイルいわて事務局・上中)

 

三陸・釜石から世界に震災支援の感謝を伝える活動「#Thank You From KAMAISHI」

特設webサイト→https://www.iwate-np.co.jp/content/tyfk2019/

 

 

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