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双葉町役場いわき事務所 町長 伊澤 史朗さん 町の『いま』を伝え、復興の道のりを目指すための拠点へ。
双葉町役場いわき事務所
快晴のいわき市で、最初に訪れた取材先は双葉町役場いわき事務所。

快晴のいわき市で、最初に訪れた取材先は双葉町役場いわき事務所。東京電力福島第一原子力発電所の事故により、町役場の機能を移転した場所です。出迎えてくれたのは、双葉町町長の伊澤史朗さんと職員の方々。まずは、復興推進課の前で、双葉町の概要と、震災から避難に至るまでの経緯を聞かせてもらいました。資料には、津波で破壊された町の様子が。日本の海水浴場88選に選ばれている美しい砂浜の双葉海水浴場も、見るも無残な姿に変わっていました。「この、マリンハウスふたばという海の家を越えてしまう、20m以上もの高さの波が押し寄せたんです」と伊澤町長。その脅威を思い浮かべた中学生たちは、思わず体を硬直させます。

事務所内を案内され、次は“WBC検査室”へ。表札を見て思わず「ワールド・ベースボール・クラシック?」と読んでしまい、笑いに包まれる中学生たち。笑顔の町長は、「そのように呼びたくなる気持ちは分かりますが、これはホールボディカウンターといって、内部被曝線量を調べる設備がある部屋です」と教えてくれました。職員の方に促され、一人ずつ装置の中に入ってみましたが、意外に中は広い様子。モニターには緩やかな曲線が描かれています。目には見えない放射線ですが、やはり住民の方々が細心の注意を払って日常生活を送っていることを感じさせる経験となりました。

大きなモニターの前では、現在の双葉町の様子をリアルタイムで撮影している「ふたば広域ライブカメラ」の映像を視聴。

そして、大きなモニターの前では、現在の双葉町の様子をリアルタイムで撮影している「ふたば広域ライブカメラ」の映像を視聴。17ヵ所に設置されたネットワークカメラと2ヵ所に設置された気象センサーによって、双葉町の現況がつぶさに分かるシステムに一同は驚いていました。「パソコンがあれば、自宅でも映像を見ることができますよ。やはり、自分たちの町の様子が気になる人が多いですからね」という職員の方の説明に、中学生たちは深く頷いていました。

いわき市が直面している『いま』とは

町民たちの絆を再び結び、故郷の暮らしを実現するために。