写真で綴る、被災地の『いま』を伝えるプロジェクト2014@岩手県釜石市、大槌町
- いわて
- 2014年8月7日
スマイルとうほくプロジェクト事務局、岩手日報社の及川です。
写真で綴る、被災地の『いま』を伝えるプロジェクト2014の第2回目の取材活動が8月1日から3日まで、岩手県釜石市、大槌町で行われました。北は北海道、南は鹿児島県から8人の中学生が参加。被災地の現状を全国に伝えようと、熱心に取材しました。
今回の取材テーマは「避難文化の創造」。
生徒たちは更地が広がる荒涼とした風景などを目の当たりにして大津波の爪痕の深さを実感し、親族や家を失った被災者や最前線で復興に取り組む首長らの話に耳を傾けました。
逃げ遅れや高台に一度は避難したものの低地に戻るなどして多くの住民が犠牲になった釜石市。その大惨事からの教訓は、大きな揺れの後はいち早く高い場所を目指し、自らの身を守ること。
その教訓を千年先の未来に伝えようと、釜石では避難訓練と祭りを融合させた新行事「韋駄天競走」が今年から始まりました。
韋駄天競走は市街地の津波浸水区域から避難場所に指定されている寺院・仙寿院の境内までの約300メートルを駆け抜けるもので、震災の悲劇を二度と繰り返さないための強い願いが込められています。
生徒たちも韋駄天競走を体験。「とにかく高台に逃げる」という教訓を肌で感じていました。そして、全国各地も災害と無縁でないことを自覚し、自分たちの町でいかにして防災意識を高めていくかなどについて真剣な議論を交わし、レポートをまとめました。
涙ながらに発表する生徒たちの姿に、ナビゲーターのお笑いコンビ・ロザンさん、フォトジャーナリストの安田菜津紀さんらも感銘を受けた様子でした。
今回集まった子供たちは、まだまだ復興には至っていない東北の厳しい現実を知り、そんな中でも前向きに取り組んで毎日を生きていく人々の力強い姿に触れました。彼らが今後、「自分のこと」として東北を捉え、震災の教訓を全国各地で活かしてくれると確信しています。
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