スマイルつなぐレタスアート 一戸町奥中山で苗植え 内陸と沿岸の架け橋
- いわて
- 2014年6月6日
高原に広がる畑にレタスを植えて大きなスマイルマークを描き、東日本大震災で被災した沿岸の方々に収穫したレタスを届けるスマイルいわて「レタスアートプロジェクト」が、東北一の産地である岩手県一戸町奥中山で始まりました。
今年で2年目の取り組みで、5月23日の苗植えには、沿岸で被災して内陸に移り住んだ方々、地元生産者、奥中山中の3年生、被災地支援に取り組む一般社団法人「SAVE IWATE」(盛岡市)、新岩手農協奥中山支所のみなさんが参加しました。
レタスのおいしさを引き出すために農家の人が丁寧に耕した畑の土の感触はとても柔らかく、畑で作業するみなさんの表情も自然に和らいでいました。青空の下、ほほ笑みを交わしながら、世代を超えて一つの作品づくりに心地よい汗を流しました。
新岩手農協奥中山支所レタス専門部が管理する畑25アールに赤色のサニーリーフと緑色のグリーンリーフの約5センチの苗を丁寧な手作業で植えました。約2万2千株からなる大きな「笑顔」が完成。最後はみんなでおいしいレタスができることを願って記念撮影しました。
レタスアートの見ごろは6月下旬。畑から少し離れた場所に、地元の方が作ってくれた「レタスアート展望台」があります。レタスの成長とともに浮かび上がるスマイルマークを見学に行きましょう。収穫期は7月上旬です。「スマイル畑」がある場所は標高約400メートルといい、東京タワー(海抜351メートル)の頂点より高い位置にあります。高原にあるため昼夜の寒暖の差が大きい上、朝露の効果もあり、真夏でもみずみずしくシャキシャキした歯ごたえのレタスができるそうです。
収穫したレタスは7月上旬に、宮古市田老町の仮設住宅に生活する方々に届けます。復興教育の一環で奥中山中の3年生も現地に出向きます。自分たちが暮らす地域で自分たちも参加して作った新鮮なレタスが架け橋となり、内陸と沿岸の人たちが笑顔でつながる素晴らしさを実感するはずです。
スマイルとうほくスタッフ 千葉隆治(岩手日報社)
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