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ゼビオアリーナ仙台 エンターテイメントの魅力発信地であり、帰宅困難者を守る重要拠点。

仙台市危機管理室減災推進課・那須さんの講演でも触れていた、帰宅困難者の一時滞在場所の一つとなっている「ゼビオアリーナ仙台」の取材を行いました。黒を基調とした近代的なデザインのエントランスで、中学生記者たちを出迎えてくれたのは加藤さん。促されて中に入ると、その先には天井の高さが約20メートル、アリーナ部分の床面積が約2,170平方メートルもある広大なドーム状の空間が広がっていました。そのスケールに圧倒される一行。そして内部も黒に統一されていることに気づきます。「プレーや演技が映えるよう、このような配色になっているんですよ」と、教えてくれました。

大規模災害時にアリーナを開放し、帰宅困難者を500〜1,600人受け入れるよう、2013年6月に仙台市と協定を締結。その際、敷地内にあるゼビオの店舗で扱う衣類、施設内に備蓄している水や食料も提供すると、加藤さんは説明します。「トイレなどの雑用水は井戸水を使用し、天井に設置した太陽光パネルで発電を行って地下の蓄電池に貯めているので、ライフラインが断絶しても、ある程度の期間は不便なく過ごすことができます」。アリーナ自体も高い耐震性を持つこと聞き、中学生記者たちは感心するばかりでした。

広大なアリーナが、帰宅困難者を受け入れる

広大なアリーナが、帰宅困難者を受け入れる

実際にプロスポーツ選手が使用しているロッカールームや、コンサートなどが行われる際に使用される控え室を見ることができて、中学生たちは大興奮。

アリーナだけでなく、施設内の様々な場所も見学することができました。実際にプロスポーツ選手が使用しているロッカールームや、コンサートなどが行われる際に使用されるVIPルームを見ることができて、中学生たちは大興奮。

先ほど話にあった井戸水を使っているトイレも訪れ、水道水のものと同様に使用できることを確認しました。

そして、先ほど話にあった井戸水を使っているトイレも訪れ、水道水のものと同様に使用できることを確認しました。さらに、井戸水を組み上げる設備と蓄電池がある地下フロアにも案内され、普段は見えない部分にたくさんの機能が備わっていることを知りました。

見学を終えた中学生記者たちに加藤さんは、「設備面をより充実させていくのも大切ですが、周辺地域と密なコミュニケーションを図り、施設を有効に活用できるようルールの取り決めや訓練を重ねることが最も肝心だと考えています」と語ってくれました。

震災被害を最小限にくい止める、仙台市の防災対策とは。

被災地の企業だからこそ生まれた 堅固な津波避難タワー。