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スマイルとうほくプロジェクト@ツール・ド・東北【レポート①:花王・外山さん】

  • みやぎ
  • 2019年12月4日

 みなさんこんにちは!スマイルとうほくプロジェクト事務局の河北新報社・遠藤です。昨年に引き続き、花王が協賛し、9月14・15日に行われたツール・ド・東北2019に参加してきました。
 ツール・ド・東北は、東日本大震災の復興支援と震災の記憶を残していくことを目的とした自転車のイベントです。大会はタイムを競わないファンライド形式で実施され、参加されたライダーに、東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県沿岸部を走ることで、現地を「見て」「聞いて」「食べて」、震災から8年が経過した今を実感してもらえます。
 また、ライドコースとなっている沿岸部住民の皆さんにとっては、全国から参加するライダーへの感謝の想いを伝える機会にもなっています。
 スマイルとうほくプロジェクトでは、石巻市雄勝地区でライダーを応援する皆さんと交流し、ライダーを応援するメッセージボードの作成をお手伝いしました。地域の皆さんと一緒に作ったメッセージボードは、参加ライダーに皆さんの感謝の想いを届けることができたと思います。
 大会のメイン会場となった、石巻専修大ではライドコースの周辺住民の方から書いていただいたライダーへの応援メッセージのラベルを貼った、オリジナル花王商品をプレゼント。沿道からの声援とともに、ライダーへ感謝の想いを伝えました。 花王グループからは5名のボランティア社員が参加。石巻雄勝地区で住民の皆さんとライダーを応援し、花王ブースを運営した外山さんと、ライダーとして実際に沿岸部を走行した齋藤さんのレポートを2回に分けてお伝えします。


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■レポート①花王 外山さん
●参加のきっかけ
 大学生だった5年前に、被災地見学研修に参加したことがありました。南三陸町や大船渡市を訪れ、辛い思いをしても笑顔を忘れず懸命に活動されている語り部さんや地元の方々と出会い、自分の目と耳で生の声を聞くことの大切さを実感しました。その後、東北に対して何か自分に出来ることをしたいと思いながらも、なかなか行動に移せずにいました。
 震災から8年が経ち社会人になり、「花王グループの社員として何か出来ることをしたい」「日常に寄り添っている花王の商品を通してお役立ちしたい」と思い、今回、参加しました。また、大学時代はサイクリング同好会に所属。全身で自然を感じながらペダルを踏む自転車が大好きで、多くのライダーを応援して元気を届けたいという思いもありました。



●東北沿岸を訪れて
【石巻復興祈念館】

震災時の延焼により、多くの方が犠牲になった場所

 震災1か月後に作られた地元の方の手作りの看板の隣には、今も復興の火が灯し続けられています。復興祈念館の中にある震災前の地図には、地元の方のかつての思い出の場所への想いが寄せられていました。大好きだった洋菓子屋さんやバッティングセンターでの思い出など、復興を願う声を知ることが出来ました。



【日和山】

津波が押し寄せてきたときに多くの人々が避難した山

 成人が登るのも大変な段が高い階段で、子供やお年寄りが恐怖に怯えながら登った道は、本当に辛かっただろうと思いました。また地元のおじさんが、地震が起きてから津波の第一波が到達するまで50分くらいあったが、多くの人がまさか津波がすぐ近くまで押し寄せてくるとは思っていなかったと当時の様子を話してくれました。



【大川小学校】

津波が遡上してきて、多くの児童と教員が犠牲になった学校

 剥き出しになった鉄骨や倒壊した石柱が津波の威力の凄まじさを物語っています。3月のまだ寒い中、必死の思いで山を越えて学校に駆けつけた親御さんや、家族に会いたいと思って亡くなった子供たちの気持ちを想像すると涙が出てきました。



【雄勝太鼓】

 石巻市立雄勝中学校の生徒たちが、太鼓の演舞を披露してくれました。力強く、たくましい太鼓の音が雄勝に鳴り響きました。



●花王出展ブース活動
 石巻会場にて、ツール・ド・東北オリジナル「ビオレu泡ハンドソープ」と「アタックゼロ」をライダーの皆さんにお渡ししました。東北の方々からライダーへ「変わらぬ支援をありがとう!」、「また来てね!!」などの温かいメッセージが直筆で記されていて、ずっと東北を応援することが東北の元気につながると感じました。

沿道各地の「ご当地顔はめパネル」で、ツール・ド・東北の楽しい思い出づくり!

 みなさん最高の笑顔で写真撮影してくださり、会場は笑い声で盛り上がりました!去年に引き続き今年も来ました!という声もライダーから頂き、東北の方々の想いをライダーに届けられる活動が出来て、暖かい気持ちになりました。



●水浜沿道 大漁旗を掲げて、地元の皆さんと笑顔で応援!


 
 海と山が美しい港町の水浜で、早朝からライダーの方々を地元の皆さんと一緒に応援しました!「頑張れー!ファイトー!」という声援を聞いて、地元のパワフルで仲良しのおじいちゃんやおばあちゃんも駆けつけてくれました。水浜の方々と一緒に手作りで作った応援ボードを、漁師さんだった元気なおじいちゃんが、巧みなロープさばきで上に掲げてくれました。




●「ツール・ド・東北」の活動を終えて
◆学んだこと
「東日本大震災をどう伝えていくか・そこから何を学んだか・自分の住んでいる地域ならどうするか」を改めて考える機会になりました。語り部さんや地元の方々に、震災から学び自分事として考えることが大切だと教えて頂きました。自然災害に備えて、備蓄することや知識を身に着けること、当たり前におふろに入れて休むことができる家があることに感謝すること、どんなに苦しくても、たくましく前を向いて頑張ることの大切さを学びました。

「震災を経験された方に寄り添うってどういうこと?」
 東北の方々が伝えたいことをしっかり目を見て、思いを聴くことが大切だと感じました。被災されたときに感じたことやもっと自分に出来ることがあったのではないかと思ったこと、震災後から今までの生活で感じたこと、復興が進んで取り組めるようになったこと、これからやりたいと思っていることは様々。簡単には出来ないけれど、機会を作って、自分の足で会いに行き、全身で感じながら対話をすることが、寄り添うことに繋がると感じました。

◆感じたこと
「笑顔の力はすごい!!」
 2日間の「ツール・ド・東北」を通して、地元の方々、ライダーの方々、一緒に活動した皆さんからたくさんの笑顔をもらいました。笑顔はお互いが暖かく嬉しい気持ちになって応援しあえるパワーになることを実感しました!!

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