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仙台市・荒浜地区 今もなお津波の爪痕が残る荒浜で出会った、鎮魂の観音像。

これから夏本番を迎えようとしている仙台市に、全国各地から8名の中学生記者が訪れ、フォトジャーナリスト・安田菜津紀さんとともに、バスで仙台市若林区荒浜方面へ向かいました。たくさんの人や車が行き交う都市の喧噪を抜けて、閑静な住宅地、青々とした田園地帯の中を走ります。バスが仙台東部道路の下を通過した時、車窓の風景が一変。そこには、津波が一切をなぎ払った雑草だらけの荒野が広がっていました。

ポツリポツリと続く松林と、残された家の基礎

ポツリポツリと続く松林と、残された家の基礎

立ち入りを禁止された校庭の先には、うつろな空間と成り果てたボロボロの校舎。

思わず無言になる一行。そしてバスは、仙台市立荒浜小学校の前に停まります。立ち入りを禁止された校庭の先には、うつろな空間と成り果てたボロボロの校舎。この小学校の児童は現在、約8kmほど離れた市立東宮城野小学校の校舎で学んでいると説明を受けました。

ナビゲーターのロザンのお二人とはここで合流。

中学生記者たちは海の方へ歩き出し、思い思いにカメラのシャッターをきります。高い盛り土の向こう側からかすかな波の音が聞こえてくる頃、目の前に大きな観音様が姿を現しました。ナビゲーターのロザンのお二人とはここで合流。

みんなで観音像に近づくと、台座に「荒浜慈聖観音」の文字、すぐ横にはたくさんの犠牲者の名前が刻まれた石碑がありました。津波の脅威をあらためて実感した一行。自然と手を合わせ、静かに祈りを捧げました。

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震災被害を最小限にくい止める、仙台市の防災対策とは。