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帆〟バッグ 広がる魅力 宮古・いわてマリンフィールド

  • 2021-10-03 13:38:16
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岩手県宮古市のNPO法人いわてマリンフィールド(橋本久夫理事長)が手掛けるトートバッグ「Re帆(リホ)バッグ」が県内外から注目を集めている。東日本大震災の津波で被災したクルーザーヨットの帆(セール)を活用し、カラフルなデザインや軽くて丈夫な素材が特長。ヨットになじみのない人にも魅力を届けている。

バッグはマリンフィールド会員がセールの裁断からデザイン考案、縫製まで真心を込めて製作。大(3500円)、中(2千円)、小(千円)の3サイズあり、同市神林のリアスハーバー宮古で販売中。セールそれぞれの縫い目が違うため二つと同じものはない。
セール特有のジグザグの縫い目はデザインのアクセントになり、耐久性、防水性にも優れる。最近ではふるさと納税の返礼品として「震災の記憶とともに長く使いたい」「デザインや色合いがすてき」と県内外から人気を集めている。
マリンフィールドが拠点とするリアスハーバー宮古は津波で甚大な被害を受け、周辺にあったクルーザーヨット約20艇もほぼ全てが被災。船体の被害が大きいヨットは処分を余儀なくされた。
持ち主の愛着があり、長持ちするセールだけでも再利用できないか―。マリンフィールドは1艇当たり重さ約20キロのセールを引き取って保管し、2016年岩手国体をきっかけにバッグ作りを開始。リサイクルと帆の意味を掛け合わせたRe帆バッグと命名した。
マリンフィールド事務局の加藤恵さん(53)は「被災した帆だけでなく、リサイクルの観点から古くなって処分する帆などもバッグに活用していきたい。ヨットの魅力を感じてもらう機会になればうれしい」と願った。