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復興支援の酒「絆舞」仕込み始まる 福島県会津坂下町の曙酒造 47都道府県のコメ使用

  • 2021-09-13 17:04:08
地域地域連携と被災地復興応援を目的に47都道府県のコメを使って造る日本酒「絆舞(きずなまい)」の仕込みが11日、福島県会津坂下町の曙酒造で行われた。曙酒造と会津信用金庫(本部・福島県会津若松市)の関係者が参加し、全国各地の信金関係者が寄せた法被を着て作業に臨んだ。プロジェクトは城南信用金庫(本店・東京都品川区)が事務局を務める「”よい仕事おこし”フェア」実行委員会の主催で、今年で5年目。福島民報社が特別協力している。今年は県内17地域を含む全国211地域で取れたコメを原料に用いている。

造るのは、純米大吟醸の火入れ酒「佳酔(かすい)」、生酒「爽酔(そうすい)」、水の代わりに酒で仕込む貴醸酒「極酔(ごくすい)」。貴醸酒造りは今回が初めて。それぞれ500ミリリットル入りを約3000本造る予定。10月下旬に絞り作業を行い、販売は11月を見込んでいる。曙酒造の鈴木孝市社長(37)は「全国から届いた特別なコメ。気持ちを込めて酒造りに励む。コロナ禍で多くの業界が苦しい状況にあるが、光となる酒になってほしい」と語った。11日の仕込みは新型コロナウイルス感染拡大防止のため最小限の人数にした。曙酒造の関係者らがふかしたコメを冷やし、タンクに運び入れて棒でかき混ぜる作業を行った。

全国の信用金庫を代表し、会津信用金庫の関係者8人が参加した。参加者は全国信用金庫から寄せられた法被計33着に次々と着替えながら、コメを運ぶ作業などを手伝った。2021091390260_0絆舞の売り上げ1本当たり100円が災害復興のために寄付される。会津信用金庫の星幹夫理事長(70)は「コロナ禍でも絆舞の事業と被災地支援を継続できることは意義深い」と話した。その上で「(プロジェクトが)アフターコロナの地域活性化につながってほしい」と期待を込めた。