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本年度から自主事業 陸前高田・三陸アーカイブ減災センター

  • 2021-07-26 08:22:55
 

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岩手県陸前高田市で東日本大震災後に拾得した写真などの返却を手掛ける三陸アーカイブ減災センター(秋山真理代表理事)は25日、同市高田町のアバッセたかたで、出張返却会を開いた。本年度から市の委託ではなく、自主事業として再出発。一人でも多くの手元に思い出を戻そうと活動継続への寄付も募っている。
返却会場のテーブルには数多くの写真やアルバムが並んだ。立ち寄った同市高田町の村上たき子さん(72)は「高田松原の海に桜。昔の景色が懐かしい」とじっくり確認した。出張返却会は4カ月ぶり。8月以降も毎月25日に開く。
これまで返却には復興庁の被災者支援総合交付金を活用し、2020年度の事業費は約1千万円。本年度からは同センターが自主事業として引き継いだ。資金確保のため、寄付額を任意で選べる「マンスリーサポーター」の募集を本格的に始めた。当面千人を目標とする。
同市竹駒町の常設返却会場には7万点以上の写真や物品が残る。これまで出張返却会を約400回開催し、約1万人に返却してきた。同センターが実施したアンケートでは「まだ探す気力を持てない人が、いつか探したいと思うかもしれない」など事業継続を求める声も寄せられている。
秋山代表理事は「他の自治体と連携して写真を探せる仕組みや遠方の人のためのオンライン返却会も考えたい。探しやすい環境を充実させたい」と抱負を語る。
寄付の問い合わせは同センター(0192・47・4848)へ。