東日本大震災で被災した七ケ浜町花渕浜に「ながすか多目的広場」が完成し、現地で１９日、記念式典があった。広場は菖蒲田海水浴場の背後に位置する。一帯は住民の高台移転に伴う移転跡地で、広場のオープンによって町内のハード面の復興事業は完了した。
総面積は５．８ヘクタールで、震災前には約６０世帯が住んでいた。東側には芝生を植えた広場を、西側には復興支援で寄贈されたハナモモの苗木を外周に植え、マイクロクローバーを敷いた広場をそれぞれ配置した。
中央部には大型複合遊具２基を備えた「ちびっこひろば」と管理棟を整備。二つの広場外周には延長１．２キロの遊歩道も設けた。３６２台分の駐車場もある。
式典には住民ら１４人が出席し、テープカットして完成を祝った。寺沢薫町長は「多くの人が集い、憩い、愛される場所になることを心から願う」とあいさつした。
式典後、町内の保育所の児童２２人が大型複合遊具で遊んだ。工事は昨年２月に始まり、今年３月に完了した。【2021年7月20日　河北新報朝刊　写真：完成した「ながすか多目的広場」の遊具で遊ぶ児童ら】