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心休まる古民家宿/南三陸で今夏開業

  • 2021-06-07 05:00:29
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周りを山林に囲まれた南三陸町歌津の払川地区。9軒が暮らす小さな集落で、合同会社「でんでんむしカンパニー」代表の中村未来(みく)さん(33)が古民家を改修し、宿の開業準備を進めている。今夏にも宿泊客の受け入れを始める予定だ。
東京都出身。東日本大震災のボランティア活動がきっかけで2012年秋に町に移住した。「パワフルな人が多くて食が豊か。住んでますます町が好きになった」。町を訪れた人に自分が感じたような魅力を伝えたいと、小さな宿を開く夢を描くようになった。
払川地区で築120年以上の古民家に出合ったのが15年。地区一帯の「優しく包み込んでくれる空気感」に引かれた。改修は町の仲間たちも手伝ってくれた。
宿は和室と洋室の2部屋で宿泊客は1日1組。建物が刻んだ歳月を感じてもらうため、傷ついた柱などはそのまま残した。15年から取り組む藍染めの工房も併設する。「自然の移り変わりを肌で感じ、心休まる宿にしたい」と話す。【2021年5月28日 河北新報朝刊 写真:改修した古民家で宿の開業準備を進める中村さん。ガラス窓に払川地区の豊かな緑が映り込む=南三陸町歌津】