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甲子園で投げ合おう 大船渡・一中 仁田陽翔さんと北條慎治さん

  • 2021-03-28 05:00:58
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岩手県大船渡市立根町の一中(千葉浩之校長、生徒424人)の好投手コンビ、仁田(にた)陽翔(はると)さんと北條慎治さん(ともに3年)は地元を離れ、県内外の強豪私立高で甲子園を目指す。5歳の時に東日本大震災を経験した2人は「甲子園で投げて被災地の大船渡を元気にしたい。全国制覇する」と同じ目標を掲げ、甲子園での対決を誓う。

仁田さんは仙台育英高、北條さんは花巻東高にそれぞれ進学する。仁田さんは最速136キロの直球が持ち味の左腕。中学軟式野球の県選抜にも選ばれた。新型コロナウイルス感染症の影響で大会は中止となったが、背番号1をつける予定だった好投手だ。北條さんは右上手で183センチの長身を生かした、角度のある直球が持ち味。本格的な投手転向は中学2年生からだが、既に130キロに迫る直球を投げ、将来性十分だ。
震災では2人とも家や家族は無事だったが、津波で変わり果てた街を目にした。骨組みしか残っていない家や漁船が陸に打ち上げられた姿に「悲惨な光景だった」と幼心に感じた。小学生になり野球を始めると、地域の人から「頑張れよ」と声を掛けられることも多く、北條さんは「甲子園は特別な場所。野球を通して地域を盛り上げたい」と強豪私立に進むことを決めた。
2人は一中の先輩であるプロ野球ロッテの佐々木朗希投手への尊敬の念が強く、「雲の上の存在」と語る。仁田さんは「朗希さんのあとに続いてプロの世界に行けたら」とその先も見据える。
「甲子園で投げ合ってたら大船渡は盛り上がるだろうな」―。数年後の明るい未来を思い描きながら飛躍を期す。

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