相馬市松川浦で十八日、今季のアサリ漁が始まった。八月中旬まで週二回操業する。この日は相馬双葉漁協の漁師が二十五隻の船で出漁した。胴長を身に着け、「マンガ」と呼ばれる専用の道具を使ってアサリ計二百五十キロを取った。午前八時半ごろ相馬市の岩子漁港に水揚げした。放射性物質検査で安全性を確認した後、市内の業者などに引き渡された。松川浦のアサリ漁は例年四月中旬ごろ始まるが、今季は約一カ月遅れでの水揚げ開始となった。四月上旬に採れたアサリからまひ性貝毒が出たため、県が採取・販売自粛を要請していた。今月十一日までに同漁協が行った三回の自主検査で国の規制値以下となり、十二日に自粛要請が解除された。

東日本大震災と東京電力福島第一原発事故発生後、アサリは国からの出荷制限指示はなかったが、同漁協は当初、操業を見合わせていた。二〇一六（平成二十八）年四月から「試験操業」と位置付けて再開し、今年で五年目となった。

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