岩手県陸前高田市小友町でカキ養殖に従事する東京都出身の須田大翔(ひろと)さん(23)が独り立ちに向けて奮闘している。大学時代に参加した水産業就業フェアで親方と出会い、大手旅行会社の就職内定を断って同市に移り住み、昨年4月から養殖の仕事を学んできた。「一人前の生産者になる」と誓い、多くの人に広田湾産の海産物を届けようと意気込む。
須田さんは大学卒業後の昨春、両替漁港でカキ養殖を手掛ける藤田敦さん(56)の下で仕事を始めた。昨年度はいわて水産アカデミーも受講。今夏に藤田さんから養殖いかだ9台と漁船(4・9トン)を譲り受け、10月に初水揚げを予定する。