被災地域の仮設住宅などでライブを続け「仮設の歌姫」と呼ばれる大阪府高槻市の歌手奥野ひかるさんの８００回目の仮設住宅ライブは１５日、陸前高田市米崎町の旧米崎中仮設住宅談話室で開かれ、仮設住民を元気づけた。震災から６年３カ月たった今でも東北の被災地を自費で回り、「皆さんが仮設を出るまで付き合うと約束する」と絆を強め合った。
　約２０人の住民らが部屋いっぱいに集まり、「なにわの女」など７曲を披露。住民と一緒に踊ったり、軽快なトークで爆笑が起こった。奥野さんは金ケ崎町のアスパラガスＰＲ大使も務めており、ＰＲソングを一緒に踊ってからアスパラガスも贈った。
　同団地の男性（６７）は「奥野さんの歌声に元気やパワーをもらっている。継続して来てくれることが本当にありがたい」と感謝する。
　２０１１年からライブを始め、現在は小学校なども回っている奥野さん。「仮設を出たくても出られない状況を誤解されないように伝えたい。『生きて待ってる』と言ってくださる皆さんの命を預かる気持ちで歌っていく」と力強く語った。
【写真＝パワフルな歌声と軽快なトークで仮設住民を元気づけた奥野ひかるさん（右）】

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