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大学生ら応援 しめ縄きりり/長面・八雲神社 あす例祭

  • 2021-07-22 05:00:42
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東日本大震災で甚大な被害を受けた石巻市長面地区にある北野神社末社の八雲神社で18日、例祭が行われる。新型コロナウイルスの感染拡大や担ぎ手不足のためみこし渡御は行わず、神事のみを執り行う。例祭に先立ち、11日には氏子らがしめ縄作りを行った。
氏子や震災後に交流を深めてきた東北大の学生ら約15人が参加。地区に代々受け継がれてきた手法でわらを束ねていった。2時間ほどで長さ約6メートルのしめ縄が完成し、鳥居に設置した。
300年以上の歴史がある祭りは地区を挙げた行事で、みこしが稚児行列など約150人と共に地域を練り歩いていた。震災後はみこしを船に乗せて長面浦を航行する海上渡御に変え、2019年は陸上を練り歩く本来の形に復活させた。しかし、年々参加者が減少し祭りの存続自体が難しくなってきてもいる。
三條信幸総代長は「コロナ禍で人と会うのが難しい状況だが集落のつながりを大切にし、元の姿での開催が期待される来年以降の祭りにつなげたい」と語り、高橋範英宮司は「近い将来、みこし渡御が再開できることを願っている」と話した。
しめ縄作りに参加した東北大大学院生の小西賢さんは「引き継がれてきたものを継承していくことの大切さを実感した」と述べた。【2021年7月17日   河北新報朝刊 写真:協力してしめ縄を束ねる参加者たち】