東京電力福島第一原発事故発生後、診療を休止していた福島県葛尾村の内科診療所が９日、再開した。村営施設で、村と協定を結んだ田村医師会の医師が交代で勤務する。村民の健康を守る拠点が復活し、村関係者は帰還促進につながると期待している。

診療所に隣接する村地域福祉センターみどり荘で開所式を行った。篠木弘村長が「内科診療の再開は村民の願いだった。復興に大きく貢献してくれる」とあいさつ。石塚尋朗田村医師会長が「村の気持ちを受け止め、頑張っていく」と述べた。診療所に看板を設置した後、石塚会長が初日の診療に当たった。
式に参加した同村の主婦松本佳奈子さん（７０）は「村内に診療所があると安心できる。復興に向けて一歩前進したと感じる」と歓迎した。
診療所の住所は葛尾村落合字菅ノ又。診療日は毎週木曜日と毎月第２、第４水曜日。内科と小児科が診療科目となる。受付時間は診療日の午後１時半から同５時まで。問い合わせは同診療所　電話０２４０（２９）２０３６へ（電話対応は診療受付の時間と同じ）。

【写真＝診療所の看板を掲げる篠木村長（左）と石塚会長】

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