プロ野球東北楽天のドラフト１位近藤弘樹投手（２２）＝岡山商大＝ら新人１０選手が１５日、東日本大震災で被災した名取市閖上地区を訪れ、被災地に本拠地を置く球団としての決意を新たにした。
閖上中で震災を経験した同校の八森伸教頭が、当時の状況を説明。「２０１３年に東北楽天が日本一になった時、被災地は元気づけられた。スポーツの力は大きい。また優勝してほしい」と語り掛け、選手たちは真剣な表情で聞き入った。
１０人は同校の生徒１４人の名前が入った慰霊碑などに献花した後、日和山から地区全体の様子を見渡した。
亡くなった１４人の中に野球部のエースが含まれていると聞いた近藤投手は「日本一を目指し、被災地に勇気を与えられるような戦力になりたい」と強調。出身地の会津若松市で震災を経験した６位西巻賢二内野手（１８）＝仙台育英高＝は「今まで東北楽天に勇気づけられてきた。今後は逆に、（被災者を）笑顔にするようなプレーヤーになりたい」と力を込めた。
チームを運営する楽天野球団は、被災地の一員という自覚を持つよう２０１４年から新人選手の閖上地区訪問を続けている。【写真=慰霊碑に献花して手を合わせる近藤投手（手前）ら東北楽天の新人選手】

2018年1月16日河北新報

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